細々とやるおみ

細野晴臣中毒の雑記ブログ あと、30代で一戸建て購入の記録

細野晴臣「アンビエント・ドライヴァー」揺られながらも地に足着いた感性

アンビエント・ドライヴァー単行本化

細野晴臣の「アンビエント・ドライヴァー」を読んだ。

この本の内容としては、1995~2006年の間に書かれたエッセイなので、自分が細野晴臣に興味を持つ前の出来事が書かれていた。

アンビエント・ドライヴァー (ちくま文庫)

アンビエント・ドライヴァー (ちくま文庫)


その当時関わっていた音楽のことや、彼が普段考えていること、あと、彼のまわりで起こった不思議な現象のことについて書かれている。

この本は通勤中の電車の中で読んでいたのだが、読むたびに心がリラックスするというか、一旦足を休めて深呼吸したくなるような穏やかな気持ちになった。

細野晴臣YMOという活動をしていて、それはもう自分では想像もできないようなスケールの仕事をしているわけなので、肉体的にも精神的にも追い詰められているはず。

自分が感じたのは、彼はその状況を逃げるのでも頑張りすぎるのでもなく、ただ、受け入れてその状況にいることで、いろんな人、ことば、音楽に出会い、その時々に新たな道筋を見出しているような気がしている。

だからその度に考え方が変わるとしても、その感性の姿勢は変わらない「細野晴臣」という人なのだ。

この本の中にスケッチ・ショウの「Turn Turn」の歌詞について触れていた。

この曲には「You must come full circle to find the truth」という歌詞が出てくる。

意味は、「真実は一巡して初めて分かる」という聖書の一説らしい。

まさに彼は螺旋状の道をぐるぐるしながらどんどん違う景色を見ながらまた同じところに戻ってくる。

この言葉がしっくりきた。


そしてこの箇所を読み返していた時に不思議な出来事が起きた。

ipodをシャッフルにしていたのだが、約3000曲入っている中からこの

「You must come full circle to find the truth」という歌詞が出てくる話を読んでいる時に

スケッチ・ショウの「return」という曲が流れた。この曲でも「You must come full circle to find the truth」という歌詞が出てくる。

ちょっと鳥肌ものである。でも細野晴臣はこの位のこと簡単に起こしてくれそうな気がする。

リラックスしたい時にぜひオススメしたい本である。